こんにちは。ちゃん貴(@butsuyokukaisho)です。
以前にCT70のエントリを書いたのですが、有り難い事に本ブログの中でも人気記事として多くの方に読んで頂いている様子。
いやはや皆様有難うございます。
当時のエントリでは、US企画のチャックテイラーと日本企画のオールスターの違いについてハイカロリーにご紹介させて頂きましたが、この2つは『似て非なるモノ』だという事は十分にお分かり頂けたかと思います。
ただ そんなコンバースも、ブランドとしての生い立ちや過去の実績はさておき、現在の日本国内での実情をいえば、
・日本企画のオールスター;本物
・US企画のチャックテイラー;偽物
というねじれ現象が絶賛発生中!!!!
これについては『大人の事情』といった言葉で濁される事が多いですが、ジツはこのねじれ現象もコンバースジャパンの気分次第では解消できる内容だったりします。それ故、もしも皆様の熱意が伝わればUSチャックテイラーの国内正規流通の可能性もゼロではありません。
そういう意味では、今回のエントリは全てのコンバースラバーの方に知っておいて貰いたい内容であり、知っていて損はない内容!!
というワケで、今回は本家コンバースと日本コンバースの間に生まれた過去の因縁について、キレッキレに紹介していきたいと思います!(猛爆)
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この軋轢を理解するにはコンバースの歴史を説明せねばなるまい。
というわけで早速本国のUSコンバースと日本のコンバースの軋轢(爆)についてご説明して行きたいと思いますが、恐らく昭和の時代に生を受けた方であればご存知かと思いますが、元々は日本で流通していたコンバースはUS企画のコンバースが主体だったんですよね。
かつてのコンバースはMade in U.S.A.が当たり前。ヒールパッチにも『Made in U.S.A.』の文字がキラリと光ったモノでした。
私奴の青春時代のコンバースがコレ!
今ならアメリカ産のコンバースなんて珍しい!!!ってなモンですが、当時はUSA製であろうとも不人気カラーはワゴンセールで投げ売りされていたくらいなので、まさかココまでUSA製コンバースが貴重になるとは思ってもみませんでしたwww
ただ、何故アメリカ製のコンバースが世の中から消えたのか。
この辺りを振り返って見ましょう。
第1章;創業100年を超える超老舗!これぞスニーカー界のレジェンド!!
そもそもコンバースは1908年にアメリカのマサチューセッツ州で創業されたラバーシューズメーカー。
創業から10年も経たない1917年にはバスケットシューズとしてオールスター、1935年には名作ジャックパーセルを生み出し、その後もワンスターやウエポンといった傑作をリリースする傍らで、オールスターはファッションアイテムのマスターピースとして世代を問わず愛されるブランドに成長していきます。
とはいえ、栄枯盛衰とはこういう事なのでしょうか。
よもやファッションの定番アイテムの地位を確立したコンバースでしたが、
なんと、2001年に倒産してしまいます。
ちなみにこの時、ちゃん貴青年は高校2年生。
部活帰りに近所の本屋さんに寄ってはファッション雑誌を片っ端から立ち読みするのが日課でしたが、その中で『アメリカ製のコンバースが生産終了!』という情報をゲットし、仲間内でザワザワした事を覚えていますwww
第2章;パイナップルで培ったノウハウを舐めるな!!!伊藤忠商事が仕切るコンバースジャパン設立!
しかし!!!
いくら倒産したとはいえ、ファッションアイテムのマスターピースにまで昇華されたコンバース。 このまま消滅させるのは勿体無い是!と、各国のお金持ちが資本提携を結び、コンバースはブランドとして継続して行きます。
当然、この資本提携に伴い、我らが日本からも声を挙げた企業があります。そう、何を隠そう
パイナップルの輸入でお馴染み、伊藤忠商事!!
これにて米国コンバースと(パイナップルの輸入でお馴染みの)伊藤忠のタッグが成立し、日本国内におけるコンバースの商標権は(パイナップルの輸入でお馴染みの)伊藤忠がゲット。国内流通を仕切るコンバースジャパンが設立されるようになります。
第3章;兄貴を救え!武闘派ナイキ、男の一本釣り!!!
そんな(バナナの輸入でお馴染みの)伊藤忠とタッグを組みブランド展開を続けていたコンバースブランドですが、母体の米国コンバースに転機が訪れるのが2003年。
というのも、かのエアマックス刈りでお馴染み(爆)の武闘派、ナイキ御大がコンバースをまるっと吸収し、傘下に収めてしまいます。
ちなみに ナイキ御大は1968年創業。コンバース兄さんは1908年創業ですから、60コも上のパイセンを子分にしちゃうナイキの武闘派っぷりww 恐らくコンバース兄貴はまだまだ死ぬには早い御方なので、いっそ客分として迎えましょう!的な展開ではないでしょうか。知らんけど。
そんなこんなでナイキ親分の傘下に入ることで、それっぽい後ろ盾を得た米国コンバース。このタイミングで(バナナの輸入でお馴染みの)伊藤忠との資本提携を解消します。
これにより、米国コンバースと日本コンバース(コンバース・ジャパン)は名前こそカブっているものの『資本関係のない別会社』という現在の構図が完成します。
この赤字の内容が今後重要になって来るのでよく覚えていてね!!!
第4章;日本のコンバースは俺が守る!!冴える伊藤忠の知略!!
そんな米国コンバースとの関係が切れた(キウイの輸入でお馴染みの)伊藤忠。
上述したコンバース・ジャパンと、米国コンバースの間に何の関係性も無くなったとあっては、風潮的にコンバース・ジャパンが手がけるオールスターに疑問を抱く人も出てくるワケです。
中には(私奴の様に)『どうせコンバースを買うならオリジナルの系譜を継ぐモノの方がイイ!!』という方だっているワケで(爆)、生産国は変わったとはいえ当時はまだ流通していた米国企画のコンバースが重宝されるようになってきます。
ただ、過去の資本提携の兼ね合いで日本国内での商標権を持っている(キウイの輸入でお馴染みの)伊藤忠からすれば、自社のコンバース製品が売れずに米国コンバースが売れるのは面白くありません。
だって、コンバースジャパン(日本企画)の製品が売れるのは自社の利益になるけれど、別会社である米国コンバース製品が売れても(キウイの輸入でお馴染みの)伊藤忠には利益が無いから。
そんなこんなで、米国コンバースの国内流通活性化によるデメリットを懸念した(キウイの輸入でお馴染みの)伊藤忠は、日本国内において米国コンバースの流通制限を行う為に一計を案じます。
そう、これこそが有名な『株式会社ロイヤル』とのコンバース訴訟問題ですね。
コレは話せば長くなるのでかいつまんでお話すると、米国コンバースと伊藤忠の資本提携解除以降も、米国コンバースの製品を輸入・販売していた株式会社ロイヤルに対して、伊藤忠が『日本国内のコンバースの商標権の侵害』として訴訟を起こし、伊藤忠が勝訴します。
つまり、日本国内のコンバースの商標は伊藤忠が持っているから、伊藤忠を介さないコンバース(米国コンバース)は商標権の侵害(≒ニセモノ)ですよ!という主張が認められたと言うことなんですね。
これが所謂『大人の事情』として語られる内容。 そして、米国コンバース(CT70)が日本国内で正規流通していない(というか出来ない)理由なんですね。
例えば、CT70は通関で没収されちゃう!!なんて事を聞いたことがある方も居られるかと思いますが、これもニセモノのルイヴィトンが空港で没収されるのと同じ理由ですね。
つまり、上記の理由でCT70は日本では商標権の侵害をしているアイテムですから、
海外では本物であるはずの米国コンバースが、日本に限って偽物扱いされちゃう!!という事です。
どっちが本物でどっちが偽物問題。
さて、ココまでの内容については、私奴の思いもあって、若干 (パイナップルの輸入でお馴染みの)伊藤忠が悪いような書き方になっているのですが、一点 注意することがあるとすれば、この仕組みは法治国家という理念の上で認められているという事。
つまり、”法律上”ではコンバース・ジャパンは何も悪くない!というのが 非常にややこしいポイントなんですよね!(人情として賛成できない、という側面は十二分にありますけどwww)
しかも、よくよく考えると、コンバース倒産の際に伊藤忠が資本提携したからこそコンバースは生き延びれた、、、と考えると、(パイナップルの輸入でお馴染みの)伊藤忠が居なければコンバースが消滅していた可能性もゼロじゃないですし、そう考えると伊藤忠に感謝するべきポイントだってあるのかもしれません。
そう考えると、日本におけるコンバースブランドの仕切り方は気に入らないとしても、(パイナップルの輸入でお馴染みの)伊藤忠を全否定はできないんですよね。
そして、パイナップルは美味い。(猛爆)
ただ、現時点では米国製コンバースの輸入規制が掛かっているとは言え、冒頭でも触れた通り(パイナップルの)伊藤忠の気分次第では米国コンバースの輸入が開襟される可能性もゼロではありません。
というのも、過去にパイナップル伊藤忠が発行した声明文(?)がコレ。
CONVERSEシューズの輸入に関する件 2011年8月 今般、東京税関において、CONVERSEシューズに関する輸入差止申立てが受理されました。 これにより、今後全国の税関においてCONVERSEシューズの輸入は差し止めの対象となりますのでご注意いただきますようお願い申し上げます。 なお、知財高裁平成22年4月27日判決によって確定しておりますとおり、日本国内の商標権者による許諾を得ていない、海外のCONVERSE商品の輸入に関しましても、日本国内の商標権を侵害することになります。 私共は、今後も引き続き、CONVERSEブランドの維持・発展のために、必要な措置を講じていく所存です。 コンバースジャパン株式会社 コンバースフットウェア株式会社 ※出典;https://converse.co.jp/popup/import/ ※本ページは’23年1月時点にて削除されています。
この中で私奴がチョット気になる文面がこれ。
知財高裁平成22年4月27日判決によって確定しておりますとおり、日本国内の商標権者による許諾を得ていない、海外のCONVERSE商品の輸入に関しましても、日本国内の商標権を侵害することになります。
解りますか。この赤字の部分ですよ。
これ、言い換えれば、コンバースジャパン(パイナップル)が米国コンバースからモノを輸入する(もしくはソレを許可する)なら問題ない。という事を書いているんです!!!
ただ、伊藤忠以外の業者が CT70を輸入したい!と言っても、ロイヤルと同じ道を辿るだけなので望みは薄いですが、
もし、伊藤忠がCT70を米国コンバースより仕入れるつもりになれば、日本国内でもCT70は正規流通できるという道は残っているワケです。
とはいえ、コンバース・アディクトのような日本コンバースの総大将的なハイエンドモデルがある中で、わざわざコンペチターとなるCT70を展開する意味は薄そうだし、伊藤忠の利益マージンを乗っけて展開したとしても、アディクトとキャラが被っちゃうので、どちらにせよ、、、なんですけどwwwww
あとがき
そういや冒頭で、US企画のチャックテイラーと日本企画のオールスターは『似て非なるモノ』と書きましたが、、、
よく見ると、ルックスも言うほど似てないわな!!!!(爆)
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