「明けましておめでとうございます。今年も愛服について程よいテンションで綴っていきます、何卒よろしくお願いします。」五十嵐 アボんぬ
初詣に訪れ、おみくじで大吉が出て、2022年も良い年になるぞおお!
と思ったら、胃腸炎→エグい量と痛みの口内炎→扁桃腺イかれた、と格ゲーのフルコンボ並みに体調不良を食らいました。今、薬やビタミン剤、漢方を5種類服用しています。
死ぬまで好きなもの食べて飲んで、愛する服を着るためにも2022年からは身体を鍛えよう。もっと屈強な身体を築き上げようと決意しました。当たり前ですが、身体は一生の相棒ですもんね。
さて、そんな一生の相棒といえば、お洋服のカテゴリでも【一生モノ】と呼ばれる洋服は数多く存在します。
そして今回はそれらの中から、耐久力・洗礼されたデザインなどを兼ね備えた 英国が誇る老舗ブランド・INVERTERE(インバーティア)のダッフルコートを紹介します。
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これぞ英国老舗! INVERTEREダッフルコート
北欧の漁師が着ていたのが起源のダッフルコート。第二次世界大戦でイギリス海軍で配布されていましたが、終戦後に在庫が余り世の中に流通されたという過去を持っています。
つまりはダッフルコートといえばイギリス! 中でもインバーティアは英国の老舗とも言える有名ブランドです。ことの始まりは1904年。Harold Parkinとその兄弟によって、イギリス・ニュートンアボットでコートブランドとして立ち上げられました。
世界で初のリバーシブルコートを開発し、富裕層に向けて販売していました。
当時、リバーシブルコートは革新的な技術だったそうで、その生産の技術特許を幾つも保有しているそうです。今では当たり前となったリバーシブルを生み出したと考えると、アパレルの歴史から見ても当時は気鋭のブランドでした。
ちなみに“INVERTERE”とはラテン語で「ぐるりと向きを変える」とゆう意味で、 彼らの代表作であるリバーシブルコートの事を表しているブランド名なんです。
正規代理店・ST&DARD MADE STANDARD MADE スタンダードメイドの公式サイトから
第二次世界大戦終了後は、世界にダッフルコートを始めとする商品を輸出し、名を世界に轟かせます。ハイクオリティとクラシックの定番として支持されていましたが、1980年代頃より市場で見かけなくなっていきました。
しかし、2013年・秋冬に確かな技術を継承して復刻!!!
2022年でもMade in Englandのままで変わらぬ、高い品質のダッフルコートで知られているブランドです。
100年以上の歴史が生み出すハイクオリティ
よし、インバーティアの歴史は分かった。けど何が良く、ハイクオリティなんだと思われることでしょう。
まず、気になるであろう価格帯から。使用される生地によりますが定番のロング丈のダッフルコートで約11万〜17万円くらいです。セレクトショップごとに別注も多いので、価格も幅があります。
正規代理店・ST&DARD MADE STANDARD MADEだと、162,800円(税込)。
こればかりは仕方ありません。インバーティアは100年を超える歴史があり、イングランド製。安いはずがないんです!!!
しかし、安心してください。元はタフさが求められる漁師・海軍の服が高い品質で作られているので、もちろん長らく愛用できます、そういわゆる一生モノです!!
「出たああぁっ〜〜一生モノ!! 一生着れる訳ねーだろ!!!」
はい、そう思われることでしょう。ということで、なぜ一生物なのか、まずは高品質について説明します。
かのエルメスが惚れた伝説のファブリックを完全復刻!!
一番最初にお伝えしたいのがインバーティアのダッフルコートで使われるこの生地について。
イングランド・ヨークシャーの1767年創業の名門ファブリックメーカー・Joshua Ellis(ジョシュア エリス)が「世界一高級で高品質な素材を最高級の天然繊維で織り上げる」を掲げ、2013年に再現した伝統のヘリンボーンウールが使われています。
ヘリンボーンウールは、とにかく厚手にも関わらず意外と軽いです。そりゃ、近代のハイテク生地と比べるのは野暮ですけど。
けど、この程よい重量感は英国老舗ブランドの歴史の重みと思えば、気にならないはず!(カッコイイこと言えた気がするぞ……!)
ちなみに、カラーリングは割と豊富なインバーティア。
記事を書くために色々と写真を漁っていたら、オレンジが無性に欲しくなりました。
細部・パーツまで超一流
ダッフルコートの顔といえばトグルボタン。元は漁師が手袋したままでも円滑に開け閉めできるように採用されたと言われているボタンです。
インバーティアのトグルボタンは本水牛の角が使われており、さらに一番負担がかかる紐は上質なレザーが使われていたりと、コートを着れば着るほど、味が増えて行きます。
また、少々マニアックなポイントに着目するならば、縫い代に施されたパイピングは外せません。
パイピングは見栄えもいいですが、ほつれを防止のために付け加えられています。
単純に思えるかも知れませんが、非常に手間がかかる作業です。
しかも、見てくださいよ。負担がかかる脇下はステッチが3本という豪華な具合ですよ、ドゥフフフ!!!
こんな感じでブラッシュアップされたこだわりが、べらぼうにふんだんに込められています。インバーティアのダッフルコートをまさぐるだけで、酒何杯でも行けますよ!笑
また作りだけではなく、フォルムはAラインのスタンダードな形なので、時代のトレンドや飽きに左右されることもありません。
購入時にはサイズの注意を
そんな、抜群の生地に 贅沢な付属品、さらには丁寧な仕事と、歴史の重み、、、という抜群のコンビネーションパンチが冴えるインバーティア。
よもや、先立つものさえ準備できれば、今からでも買いに行きたい!!という方もおられるかと思いますが、コイツのサイズ選びに際しては、一つだけ注意点があります!
それこそが、真冬を想定した防寒服装で試着!!
たとえ、どの季節で買うにしても、これは忘れないでください。
なぜなら、秋口の(割と薄手の)装いの上からジャストサイズを選んでしまうと、モコモコ重ね着をした冬になると「あれ小さくね?」となる事例が多発しているから!!
それもあって、試着時にはニットやジャケットなど、お店のお洋服を借りるなどして、重ね着をした上でサイズ確認される事を推奨します。ちなみに、服好きな店員さんだと、その時に着こなしを提案してくれるはずなので、そういう意味では一石二鳥ですね。
ちなみに、ボクが持っているのは約30年前のもので、5年前に親族から譲り受けた準ヴィンテージとも言えるインバーティア。 時代を経ても全然古臭くないシルエットは流石の一言!!
フードは小柄なので密封性が高く、首元のボタンまで閉めてフードを被れば敵なしです。横から見たときのシルエットも美しいですねぇ。いやぁ本当に美しいし可愛いコートなんですよ。
近年はゆったりなサイズ感がトレンドですが、そんなトレンドは時代とともに変化し淘汰されます。
一生モノとして購入される方は、”ジャストサイズでの購入”これを胸に刻みましょう!!!
本当の意味での「一生モノ」とは、、、
さて、これらを踏まえて(冒頭でも触れた)一生モノについて。
結論から言うと、手入れ抜きの一生モノなんて無理です。
いやはや、いきなり元も子もないような発言ではありますが、誤解を恐れずいうと、これは紛れもない事実です。 なぜなら、時が経てば いくら上質とはいえ、本水牛のトグルボタンやレザー紐もいずれ限界がきます。もっと言えば生地だってウールなので虫食いもありえます。
そういう意味では、基本的には『一生モノ』と言われるアイテムは存在しません。
ただし、
『一生モノ』と言うアイテムは存在しないまでも、これらのトラブルを回避・克服しながら、『本当の意味での一生モノ』に昇華させる事は、そんなに難しい事ではありません。
例えば、着用した後にブラッシングをする事で、虫食いの防止はおろか 毛玉だって出来にくくなりますし、レザー紐がちぎれても的確にリペアをすれば、新品同様に着用する事は可能です。(購入時に付属される当て布やボタンは紛失しなようにご注意を。)
つまりは、デイリーに使い、ちゃんと手入れをすることで、初めて『一生モノとして使えるアイテムになる!』ということです。
そして、きちんと手入れをするからこそ愛着が湧いてきますし、尚且つ、一緒に年を重ねていくインバーティアのダッフルコートが可愛いくて仕方なくなるはずです。
ちなみに、ボクのインバーティアは、タグの表記が『MADE IN GREAT BRITAIN』になっている(現行品はMADE IN ENGLAND表記)のがお気に入り。
まだまだこれからもお世話をするし、この先もずっとお世話になります!!!
INVERTEREのダッフルコートコーデ
さて、そんなインバーティアのダッフルコートですが、ロングコートは着こなしによっては野暮ったい重すぎる印象になりがちです。
しかし、色やフォルムで遊び心を入れることで、程よい塩梅の良きコーデにできちゃうもんで、幾らかコーディネートサンプルを考えてみました。
と言うわけで、張り切ってどうぞ〜!
【コーデ】シンプルなネイビー
まずはシンプルコーデ。リーバイスの501とエーベッツフィールドのベースボールキャップ、足元はNew Balance M1300CL。シンプルかつ、同じネイビーな色味で統一しています。
ただ、全部同じだとつまらないので濃いめ薄めなネイビーを散らばせて、グラデーションを効かせています。本コーデでは、足元に明るめなネイビーを持ってくることで、ロング丈の重さを中和してます。
トグルボタンは下を外すことで、歩いている時に自然でより大きなAラインを演出してくれます。
【コーデ】パディントンなエッセンスで彩りを
英国でダッフルコートといえば、そうパディントン!(映画『パディントン』も面白いし、英国コーデたくさん出てくるのでオススメです)
ということで、コスプレではなくパディントンのエッセンスを落とし込んだコーデを。
バケットハットはH.W.DOG。
おとなしい色味になってしまうので、赤のビーントートでパディントンな彩りを。ケンゴンのバーガンディ、SOUTH2 WEST8の桜色なストールの色味との相性バッチリです!
パンツはアンクル丈なので、白ソックスちらりでロング丈のダッフルコートが重すぎない印象に。
【コーデ】ブリティッシュなカントリー風
グレーのポンポンニット帽に、薄手のワークデニム、Clarksのデザートブーツでカントリーな雰囲気を。
丈が長めのデニムのロールアップと、Clarksのデザートブーツで足元に重みを演出することで、インバーティア・ダッフルコートの綺麗なAラインを強調してくれます。
終わりに
というわけで、インバーティアのダッフルコートは如何でしたでしょうか。
一生モノと呼ばれるアイテムには必ず理由がありますが、インバーティアも正に一生モノと言えるアイテム。今回のエントリにて、その辺りの魅力がお伝えできたならば幸いです。
個人的には、インバーティアのダッフルコートを何回も試着して、色やサイズを悩み通して購入するのがオススメです。その片思いの時間こと悩む期間が、きっと購入後への愛に昇華されますよ。
一生モノとして着ていく一番の秘訣、それは服への愛です。愛があれば、毎日着たいし、壊れてもリペアはめんどくさくないし、シーズンオフになったらクリーニングに出して手入れしたくなります。
どうか、インバーティアへの偏愛を拗らせて下さい。一緒に愛する服を惚気合ってくれる方、いつでも募集中です!笑
皆さま、2022年改めてよろしくお願いいたします。幸服な年にしていきましょ〜!!
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