こんにちは、ちゃん貴(@butsuyokukaisho)です。
新年あけましておめでとうございます。
年も明けて冬本番。これから一段と冷える日が出てきますが、皆様は防寒対策は大丈夫ですか?
かくいう私奴で言えば、
- キレイめならインバーティアのダッフルコート
- カジュアルならワイルドシングスのモンスターパーカー
と、寒波に備える【オーバーコートの類】は揃っている為『別にこのタイミングで防寒着を買い足す必要は無いだろう』とタカを括っていたいのですが、奇しくも年末の激務ストレスを解消するべく、兼ねてよりずっと気になっていたけれど購入するタイミングを逃し続けてきた、大寒波にも耐えるオーバーコートを思い切ってゲットしてみました。こちら。
M-65フィールドパーカ。
巷で【フィッシュテール】とか【モッズコート】と呼ばれているミリタリーの名作ですね。
と言うわけで、今回はそんなM-65フィールドパーカの歴史やギミックについて説明しながら、コイツに秘められた魅力やカッコ良さをお伝えできればと思います。
ちなみに、このタイミングだからこそ、皆さんに是非ともお伝えしたい事があるとすれば、、、
厳密に言えば、M-65フィールドパーカはモッズコートでは無いということ!!
まぁ、これを言ったところで『だからどうした!?』という話なのですが(爆)、とは言え、こういったファッション史に残るムーブメントの背景を知っておく事もお洋服の楽しみ方のひとつです。
今やタマ数の減少を受けて高騰を続けるM-65フィールドパーカー。
ひょっとすると状態の良い現物が現実的な値段で買えるのは今がギリギリかもしれません。気になっている方は是非とも今の機会にチェックしてみてください!
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M-65フィールドパーカーって何!?
では早速M-65フィールドパーカの歴史(というか背景)について解説してみましょう。
まず、M-65の関連アイテムといえば、本ブログでも幾度となく登場していますが(詳細は他のエントリもご覧いただければ嬉しい)、ざっくりいえば1965年から採用された米国陸軍の戦闘服ですね。
1965年に採用されているからM-65という名前がついています。
また、M-65と名前のつく戦闘服としては
- M-65トラウザース
- M-65フィールドジャケット
- M-65フィールドパーカ
という3つのアイテムがあって、その中でもM-65フィールドパーカは【極寒用野戦パーカ】と呼ばれる極寒冷地用の装備として有名で、本体となる【シェルパーカー】に付随して【キルティング製のライナー】と【ファー付きのフード】がつく本格的な防寒着です。
ちなみに これらの3点が揃った物はフルセットと呼ばれており、全てが同年納品のデットストックに至っては今では10万円くらいする高額アイテムと化しています。
20年前くらいは2万円くらいあればキレイなフルセットが買えたものですが、ヴィンテージというのはこういった残酷さがありますねwwww
いやぁ、当時買っておけばよかったよ!!(猛爆)
レイヤードシステムにおける最後の砦!!
また、M-65パーカの着用例で言えば、上述したジャケットの上から重ね着をする用途として設計されている事もあって、Sサイズでも非常に大きな作りとなっているのが特徴です。(この辺りのサイズ感やシルエットは後述します。)
もっといえば、キルティングライナーの恩恵もあって、上述したフルセットがあれば真冬の日本(関東圏より西)であれば防寒性は十分だったり、大きめのサイズ感がビッグシルエットブームと親和性が高かったのも昨今の人気の背景ではないでしょうか。
ってか、冷静に考えると、M-65のアイテムはズボン、ジャケット、パーカのそれぞれにキルティング製のライナーが取り付け可能となってるので、当時の米兵が本気でフル装備したら重ね着の枚数がエグい事になりそうだな!!(爆)
モッズコートと言われるM-51との違い
また(冒頭でも触れましたが)、M-65パーカを検索するとかなりの確率で【モッズコート】という関連ワードが出てきます。なんならM-65をモッズコートという名前で販売しているブランドもあるのですが、
厳密にいえば、M-65はモッズコートではありません。
というのも、いわゆるモッズが流行った(映画『さらば青春の光』でフューチャーされた)時代は、1950年代〜1960年代前半ですから、そもそもの時代背景的にM-65パーカは採用されていないんですよ。
もっといえば、モッズたちはご機嫌な一張羅を排ガスや泥ハネから守る為に、当時安価に放出されていたM-51パーカ(こっちが本当のモッズコート)を羽織ったとされており、60年代時点で採用されたばかりのM-65が安価に流通していたとは考えにくいんですよね。なんなら映画の作中でモッズ達が着ていたのもM-51ですし。
ちなみに、このM-51とM-65の違いを乱暴に説明すると、フードが最初から縫い付けれられているのがM-51で、取り外し可能なのがM-65です。(他にもM-65はエポレットが省略されている、、、等の細かな違いはありますけど。)
とはいえ、
- ガバッと大きめなAラインシルエット
- フィッシュテールなバックディテール
- フードを取り付けた格好が似ている
という事もあって、後のモッズフォロワーたちがM-65を羽織ってブームを継承した、、、というカルチャーも否定できません。
あくまでも当時のカルチャーを厳密にいえば、、、と言う話なだけなので、M-65パーカでモッズスタイルをキメている人を見て『それはモッズコート違うやん!』なんて野暮な事を言うのはやめましょうね。
いうて、M-65はモッズコートじゃない!と言っている私奴ですら、、、
M-65パーカにはモッズライクなピンバッジをつけているけどな!!(猛爆)
サイズ感とサイズ選びのコツはコレ!!
ちなみに、今回は年代別の詳細ディテールは紹介しませんが(機会があればどこかで筆を執りたいと思いますが)、それでもM-65パーカにはパッと見で分かる超アイデンティティなディテールがあります。
それこそが、ガバッとルーズなシルエット。
ちなみに、今回私奴がゲットしたのは【Small】ですが、昨今の流行を考えると私奴の体格(170cm /65kg)でも【Medium】を選んでもいいかもしれません。むしろ、モッズライクに一張羅を守るシェルコート的に着るのであれば着丈が膝下くらいまでくる【Large】を選ぶのもアリかもしれません。
と言うわけで、実際に170cm /65kgの私奴が【Small】サイズを着るとどんなイメージとなるか、ご覧いただきましょう。こちら。
こんな感じで、着丈でいえば、膝上くらいでしょうか。
ちなみに、今回私奴がゲットした実物のサイズチャートはこんな感じです。
参考までに某有名ミリタリー専門店が提示している実物サイズも併記していますが、【Small】でも“肩幅”と“身幅”はガバガバです。オーバーコートたる所以を感じますね。
なんなら“肩幅”と“身幅”は【Small】なのに【Medium】と変わらない個体もあったりするもんで、ここら辺はあまり気にする必要は無いのですが、その一方で サイズ感を検討する上で是非注意して欲しいポイントがあります。
ズバリ、着丈です。
と言うのも、(昨今のブームの余韻でまだまだサイズ感がバグっている感はありますが)今の気分でいえば、もうちょっと着丈が長い方がピンと来るんですよね。むしろこれくらい。
イメージ画像として8cmくらい着丈を延長してみましたが、そういう意味でも(上記のサイズチャートを鑑みても)【Medium】や【Large】を選ぶ選択肢も出てくるよね、、、と言うワケ。
まぁ、この辺りは好みもあるでしょうから、是非お手持ちのお洋服で考察してみてください。
いうて、一途な私奴としては Smallサイズを購入した以上、コイツをゴリゴリに偏愛していく予定だけどな!!!
スタイリングの汎用性こそ、名作たる所以!!
とかなんとか、着丈の長さ云々をボヤいてみたものの、このM-65パーカ自体はお気に入りでして、、、
なんと言ってもスタイリングの汎用性が非常に高いのが嬉しいんですよね。
それこそ、上記のスタイリング写真のようにインナーを白っぽいスタイリングでまとめて、ガバッとM-65パーカを羽織るだけでサマになるし、逆にインナーを真っ黒にしてもビタビタにハマります。こちら。
ちなみに、これはM-65パーカを誘致したら真っ先にやろうと思っていたスタイリングで、無骨な革ジャンスタイルの上にオリーブカラーのオーバーコートは相性抜群なんだよなぁ。
もっといえば、スタンドカラーをタートルネックっぽくしてインナーにするのが好き過ぎる。
まぁ、奇しくも反目しあっていたロッカーズスタイルとモッズスタイルを融合したみたいなスタイリングになってしまった感はありますが、、、
そこは『M-65だからギリギリええやろ!』と、ポジショントークで解消しています。(爆)
春秋はライトコートに、真冬はインナーをつけて重衣料に!
もっといえば、M-65のメリットといえば、M-51と違ってフードが取り外しできる事。これによってインナーにフーディを着てもモタつかないのもM-65のメリットですよね。
また、なんと言ってもライナーの装着次第で3シーズンに渡って活躍できるのも嬉しい。
とはいえ、私奴には同じ【オリーブカラー】で【Aラインシルエット】、【オーバーコート】と言うバチバチにキャラが被るモンスターパーカーが居るもんで、真冬こそ席は譲るものの上記した革ジャンとの組み合わせなら1月でも日中は問題なし。
むしろ、生地は意外と薄手で、ライナーを付けない場合、本気で布帛1枚ですwww
まぁ風をある程度シャットアウトする、、、と言う意味では有用だと思いますが、そういった意味でもライナー無しのM-65パーカが本領発揮するのは春秋シーズンだと思うと、、、
これはマーチンとフレッドペリーのポロシャツが必要になってくるよな!!!(猛爆)
あとがき
ちなみに『厳密にはM-65はモッズコートじゃない』と言ったものの、それと同時に
スーツの上にM-65を着てるのを見て、『お!?踊る大捜査線じゃん!!』と言うのも違うからな!!(爆)
むしろ『踊る大捜査線』で青島刑事が着ていたのはM-51(今思えばモッズイメージだったのかしら?)だし、
なんなら M-65はドラゲナイだぞ!!(猛爆)
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