こんにちは、ちゃん貴(@butsuyokukaisho)です。
去る昨年末、家族でTOKIOに遊びに行きまして、そのタイミングで行って参りました、念願の木更津アウトレット。
木更津アウトレットといえば、日本全国で撤退を続けるハイブランドのアウトレット店舗も『木更津は撤退しない!!』でお馴染みの、地方民憧れのアウトレットモール。
一方で、(かつて筆を執った事もありますが)、私奴は所謂アウトレット専売品(というかそういうビジネスモデル)が大嫌いなクチでして、基本的にアウトレットを巡る時は店舗の隅っこにある、昨シーズンの売れ残りや、キズ品、サンプル品といった『本来のアウトレット品』を中心に物色していくタイプです。
それもあって、『いくら憧れの木更津アウトレットといえど、そのマイルールは逸脱してはなるまい!!』と心に誓って散策していたのですが、そこは流石の木更津。思わぬ掘り出しモノが潜んでおりました。こちら。

パタゴニアのシンチラ!!
正しくは【メンズ・ライトウェイト・シンチラ・スナップT・プルオーバー】というちょっと長い商品名(爆)なのですが、
- グレー×ブルーというアイコニックなド定番カラー
- マイサイズのSサイズ
という、まさに私奴の狙い撃ちにしたようなアイテム!!
もっといえば、

購入価格は¥13,090(旧定価からの3割引!!現在の定価(¥20,900)換算だと約40%オフ!)というお得商品だったもので、ノータイムでレジに向かう運びとなりましたwww
思えば、カジュアルウェアからアクティビティウェアまで様々なパタゴニアアイテムを愛用してきた私奴が、最後の1ピースとしてずっと欲しかったアイテムこそが、シンチラ。
それこそ、軽くて暖かいのは勿論ですが、
- ガバッと被るだけでサマになるルックス
- ミッドレイヤーとしての機能性
- 【シンチラ】という素材の歴史や蘊蓄
という、語れるエピソードに事欠かないのがシンチラの魅力!!
と言うわけで、今回はそんなシンチラの魅力を紹介しながら、絶賛到来中の冬将軍をがっぷり四つで迎え討ちたいと思います!!
【関連記事】
パタゴニアの名作【シンチラ】って何!?

さて、上記の通り念願叶ってゲットした【シンチラ】。
まぁ当たり前のように【シンチラ】と読んでいますが、いわゆる【フリース】ですね。
それこそ、今ではアウトドアブランドのみならずカジュアルブランドからも展開される一大プロダクトとなった【フリース】ですが、本ブログをご覧の皆様に一つだけ言っておきたい事があります。それは、、、
パタゴニアのアイテムに関しては、是非とも【フリース】ではなく【シンチラ】と呼んでいただきたい!!(爆)
というのも、これには理由がありまして、今回はこの【シンチラの歴史】からご紹介して参りましょう。
シンチラこそフリースで、フリースこそシンチラ

皆さんはフリースジャケットといえば、どのブランドを思い浮かべるでしょうか。
それこそ、1994年にユニクロが大々的に商品展開した事で知名度が広がったフリースですが、さらに遡れば1980年代より米軍のミッドレイヤーとして採用されたりと、ぼちぼちと歴史が深いのがフリースという素材です。
そして、そんなフリースの歴史を語る上で外せない存在こそが、パタゴニア。
というのも、実は世界で初めて化学繊維のフリース素材でプロダクトを発売したのは、何を隠そうパタゴニアなんですよね。
より正確にいえば、パタゴニアとモルデンミルズ社(現ポーラテック社)の共同開発でフリース素材が製品化されたのですが、その画期的な新素材は『シンセティック(化学繊維)』と『チンチラ(南米に住む毛足の長いネズミ)』という双方の名前を合体させて【シンチラ】と命名される事となります。
パタゴニアのクラシックな商品では、未だに【シンチラ】というネーミングが使用されているのはそういうワケなんですね。
むしろ、『シンチラこそフリース』であり『フリースこそシンチラ』と言う、まさかの哲学的な内容(爆)である事がご理解頂けたかと思います。
その一方で、軽くて、暖かくて、乾きやすい!という抜群の機能性を持つ【シンチラ】を、他ブランドが放っておくワケはありません。なんなら共同開発したモルデンミルズ社(現ポーラテック社)だって、パタゴニア以外のメーカーにもこの新素材を拡販したい(業績を上げたい)事もあって、【シンチラ】は【フリース】と名を変える事でパタゴニア以外のブランドへ供給されることとなるのですが、そういった歴史を鑑みても、、
パタゴニアの【シンチラ】こそが世に溢れるフリースのオリジンとも言えるワケで、この【シンチラ】と名が付くアイテムはどうしても欲しくなっちゃうんですよねwww
類似のフリースジャケットとは一線を画すモチモチっぷり
そんな歴史的な素材を使ってリリースされたのが、ご存知シンチラスナッププルオーバーTなのですが、今では生地の厚み違いによって2つのプロダクトがリリースされています。
- 8オンス生地;ライトウェイトシンチラスナップT
- 10オンス生地;シンチラスナップT
文字通り、生地の厚みによって用途と防寒性を使い分けてくれ、、、と言うコンセプトかと思いますが、実はそれ以外にシルエットにも若干の違いがあったりします。

こんな感じでサイズチャートを見ても、ライトウェイトの方が身幅がワンサイズくらいタイトに作られています。それこそ、’90sっぽいガバッとしたシルエットを狙う場合は注意が必要です。
しかし、8オンス生地とはいえ他ブランドのフリースジャケットと比較すると、生地のモチモチ感はパタゴニアの方が秀逸。

ふかふかな毛足というよりは、メルトンっぽい弾力性のある生地になっています。
まぁ比較対象がラルフローレンなので、実用性としての比較はフェアではありませんが、やはり実際に着ていてより暖かいのはパタゴニアです。
うーむ、こうなると10オンスのシンチラも押さえておきたくなるな。(爆)
クラシックながらルーツやポリシーは健在
そんなシンチラですが、やはり今となってはクラシックなアイテムには違いありません。
それこそ、最近のテックフリースのような機能性こそないものの、それでもパタゴニアのポリシーはしっかりと受け継がれています。例えばコレ。

上でもご紹介したラルフローレンのプルオーバーフリースにはハンドウォーマー的な腰ポケットが設計されているのですが、パタゴニアにはそれはありません。
それは、過酷な登山をルーツにもつココンチとして、安全装備としてハーネス装着を想定しており、その際に邪魔となるポケットは設計しないというガチンコっぷりだから。
なんならハーネス装着を想定して着丈も長めに設計されていたり、そもそも首元はファスナーではなくスナップボタンを採用しているのも軽量化が目的だったりと、街着として広まった今でもそのポリシーを崩さない姿勢にはグッときますね。
パタゴニアはダサいオジサンブランド?

そういえば、数年前に『パタゴニアはおじさんが着ているダサいブランド』という風潮がSNS上で話題になったのを覚えていますでしょうか。
まぁ上記は随分湾曲&強調された内容ではありますが、私奴なりに要約するならば【グルグル回る流行の中で、ファッション性にズレが出てきた】と言った解釈でしょうか。
というのも、一般的なファッションブランドであれば 時代感覚に対するズレを回避する為に『常に流行に沿ったアップデート』をしていくのですが、パタゴニアはそう言った流行に迎合するアップデートを意図的に敬遠している気がするんですよね。
それこそ、パタゴニア自身が消費社会に対するアンチテーゼが強いもんで、【同じお洋服を大事に修理しながら着る】と言う思想が強い事もあって、ある意味【ファッションからは解脱した】ブランドとなっているのも流行に沿ったアップデートが起きにくい要因の一つではないでしょうか。
そう考えると、とある時代ではファッショナブルに捉えられたとしても、時代の変遷において“ファッション的な目線で【ダサい】”という風潮になっていくのは至極当然の事ではないでしょうか。
ただ、それはあくまでも“若者から見た” もっといえば、“ファッション的な目線”であり、ブランドの本質やポリシーからいえば、何一つダサい事は無いんですけどね。
なんなら、我々世代からすれば『ファッション的にダサいとも思わない(爆)』し、別に我々世代が無理に若者カルチャーに迎合する必要だって無いわけです。
むしろ、そう言った風潮が気になって『パタゴニアが着にくいなぁ、、、』なんていう方がおられましたら、私奴が引き取りますので是非連絡ください(猛爆)
あとがき

ちなみに、今回ゲットしたシンチラは、私奴の生活では夜のウォーキングの防寒着として大活躍中。
それこそ、防風性に優れているPTUセットアップのインナーにシンチラを着る事で、理想的なレイヤードシステムが完成しています。

このグレーとブルーの配色がPTUとマッチして嬉しい!!

また、デザイン的なアクセントであるフラップ付きの胸ポケットは、携帯電話がフィット。
ウォーキング中でもポケットでゴロゴロしないのが良い。
正直、消費社会を嫌うパタゴニアのポリシーは、様々な物欲解消をメインとする本ブログのそれとは対極にあるのは薄々勘付いてはいるのですが(爆)、それでも『良いものを修理しながら永く使う』というポリシーには勝手にシンパシーを感じています。
なんなら、パタゴニアからシンチラ素材を使ったアイテムが初めてリリースされたのは1985年で、奇しくも私とシンチラは同い年だったりするもんで、これもまた一つのデステニー。
やっぱりシンチラだけはもう1着買っても良いですかね?(猛爆)
【関連記事】
コメント