こんにちは、ちゃん貴(@butsuyokukaisho)です。
前回のエントリにてご紹介したUS AIR FORCE の IPTU(Improved Physical Training Uniform)。
中でも、IPTU の”I”は”Improved”、つまり”改善された”と言う意味を持つという事で、世の中にはマイナーチェンジ前の”PTU”と呼ばれるモノも存在している、、、と言うのは前回のエントリの通りです。
もっと言えば、PTUとIPTUは(アメリカ空軍の公式サイトにも記載されている通り)ほぼ同じデザインを踏襲している事から、古着屋さんや2次流通市場でも間違って記載されているケースもままありまして、皆さんもやや混乱している所があるかと思います。
というわけで、今回のエントリはそういったマニアックな所を追求するべく、
アメリカ空軍が誇る、IPTU(現行モデル)とPTU(旧モデル)の違いについて、パリッと比較してみようではありませんか。
ちなみに今回検証するのは、PTUにおける【ジャケット】【パンツ】【Tシャツ】【トランクス】の中で、カジュアル使いとしても1番汎用性の高いジャケットについて!!
もっと言えば、IPTUと類似ディテールが採用されている大人気プロダクト、アメリカ陸軍 IPFU(旧モデル)と APFU(現行モデル)の違いも一緒に検証しながら、
皆様のトレーニングウェア選びを鋭意サポートしたいと思います!(猛爆)
【関連記事】
まずは比較対象を整理しよう!
という訳で、今回のマニアックな比較エントリにノミネートされたジャケットがこちら!!
- U.S. AIR FORCE / IPTU(Improved Physical Training Uniform)
- U.S. AIR FORCE / PTU(Physical Training Uniform)
- U.S. ARMY / APFU(Army Physical Fitness Uniform)
- U.S. ARMY / IPFU(Improved Physical Fitness Uniform)
ちなみに、No.1と3は現行モデル、No.2と4は旧モデルですね。
それこそ、空軍と陸軍にて微妙に呼び名は違うものの トレーニング/フィットネス ユニフォームと言う 所謂【体操服】的な用途(爆)は同じです。
では、コレらの体操服を一覧比較してみるとどうなるのか?
今回に限っては、まず最初に結果をご覧頂きましょう!こちら!!
もはや、こんな比較表を作ったのは私奴だけなんじゃないか(爆)、と思うくらいニッチな内容になりましたが、こういう細かいディテールに【面白さ】や【ワクワク感】があるのがお洋服の楽しい所。
という訳で、この詳細について以下で解説していきましょう!
気分がアガる、ゴリゴリの機能性ディテール
では早速、上写真で触れたディテールについてそれぞれの差異をご紹介したいと思います。
ちなみに、私奴は全てのジャケットは持っていませんので、IPTUの写真以外はネットで見つけた画像を参考に比較して参ります。
※それぞれの画像には出典元も併記しますので、気になる方は是非リンク先もご覧になってみてください!!
シャカシャカ音のしないしなやかなポリエステル素材に!
では、まず最初は前回のエントリでも少し触れた、生地の素材について見て行きましょうか。
というのも、今回のラインナップにおけるタグの一覧がこちら。
ご覧の通り、PTUからIPTUへのモデルチェンジに伴い、
表生地がナイロン素材からポリエステル素材に変更されている事がわかります。
ちなみに、青線の入っているNIBは供給元です。いずれもNIBが展開するスキルクラフト社が生産しているのですが、IPTUのみポリエステルに変更となっています。
前回のエントリでも触れた通り、非常にしなやかな生地感が特徴のIPTU。
旧モデルにおけるナイロン特有のシャカシャカ音に苦情があったようで、マイナーチェンジに伴い素材変更になった背景があります。
軍隊とはいえ、この辺りの改善要求は意外は柔軟に受け入れられるみたいですね。
ただ、ナイロンからポリエステルへ変更されてシャカシャカ音を低減させても、旧モデルに採用されていた防水処理はしっかり踏襲。
サスガのデッドストック。水滴を垂らしても玉水となって流れて行きます。
軽い雨具として使えるメリットはPTUもIPTUも同じですね。
まぁ生地感を考えると、運動着用途としてはIPTUの方が適しているかもしれませんが、
”ストリートっぽさ”という意味では、シャカシャカ系のモデルの方が雰囲気が出るかもしれませんねwww
ムレ対策のベンチレーション
また、これらのジャケットには まさしく体操服用途であった事を証明する”超実用的なディテール”も採用されています。それこそが、
ムレ対策のベンチレーションシステム。
というのも、これも上述した素材に関連したディテールなのですが、通気性の悪いナイロン素材を用いたPTUやIPFU(どちらも旧モデル)は、脇下にベンチレーション用の開閉ジッパーがつきます。こういうやつ。
一方で、モデルチェンジに伴いナイロン生地からポリエステル生地に変更されたIPTUやAPFU(現行モデル)では、
出典;https://www.hamburgcafe.jp
出典;https://whe.theshop.jp
生地の通気性改善を理由に脇下のジッパーは廃止され、辛うじてAPFUにてベンチレーションホールが採用されるレベルに簡略化されます。(というか、IPTUはベンチレーションホールすら無いwww)
もっといえば、PTUやIPFUで採用されていた背中のV字リフレクタ部分のベンチレーションも、IPTUやAPFUへのモデルチェンジで廃止されます。
出典;https://www.hamburgcafe.jp
出典;https://tapir-kobe.com
これも生地変更に伴う合理性だったり、製造コスト削減という意味では現行モデルの方が研ぎ澄まされていっているのは分かるのですが、
やはりこういった細かなディテールにワクワクするタイプの人間から言えば、旧モデルの方が満足感は高いんだよなぁwww
リフレクターで夜道も安心
続いてはPTU、PFUのアイコンとも言えるV字のリフレクターについて見て行きましょう。
基本的にはリフレクターの仕様に大きな変更はありません。
元々は夜間のトレーニングでも認識しやすい様に、、、というディテールですが、
実はこのリフレクターで、PTUとIPTUが簡単に見分けられるのはご存知でしょうか。
というのも、陸軍のIPFU(旧モデル)とAPFU(現行モデル)では生地の色も違うし、胸元のマークも変更されてて識別し易いのに対し、空軍のPTUとIPTUは見た目がほぼ同じです。
ただ、ココに注目して貰えれば、今後は一目で識別できる様になります!こちら。
出典;https://tapir-kobe.com
出典;https://newtonight.cfd
なんと、PTU(旧モデル)にはラグランの縫い目がリフレクター処理されているのに対し、
IPTU(現行モデル)ではラグラン部分の縫い目にリフレクターがありません。
これ、意外と見分け易いポイントなんですよね。
もっといえば、2次流通市場(特にフリマやオークションサイト)では PTU と IPTU を間違って記載されているケースも多かったりするので、こう言ったポイントを押さえながら、是非とも欲しいモデルをお選びになってください!
フードがつくのはPTUジャケットだけ!? IPTUのフード事情は如何に!?
ちなみに、これもリフレクタと同じく PTU と IPTU を見分けるコツとして使えるネタなのですが、兼ねてから広く知れ渡っている通り、ARMYのIPFU / APFUにはそもそもフードは付きません。
そんな中で唯一 フードが付いたのが ”US AIR FORCE” の”PTUジャケット(旧モデル)”です。
出典;https://newtonight.cfd
出典;https://jamtrading.jp
フードと言っても、M-65ジャケットの様に襟の中にフードが格納されているタイプ。
ただ、何故、空軍のジャケットのみフードが付いたのかは謎のままなので、この理由をご存知の方がおられましたら、是非コメント欄から教えてください。
とは言え、このフードもあまり使用頻度が高くなかったのか、2010年にPTUからIPTUに切り替えられる際にこのディテールは省略されてしまいます。
そういう意味では、今回の比較対象の中で1番特別感があるのは PTU なのかもしれません!(爆)
ディテール満載なお得感はPTU、最新テクノロジーならAPFU
さて、ここまで4つのトレーニングジャケットを比較してきましたが、皆様の好みにマッチするジャケットは見つかったでしょうか。
それこそ、私奴の趣味から言えば、
- タウンユース用途なら、ギミックのワクワク感があるPTU
- トレーニング用途なら通気性や生地の柔らかさが気持ちいいIPTU(若しくはAPFU)
といった感じでしょうか。
まぁ、今回はトレーニング用途だったり、そもそもネイビーカラーが好き!という理由でIPTUを選んだワケですが、こうやって改めて比較してみると、
奇しくもPTUに対する物欲を、自ら焚き付ける結果となってしまいましたw(猛爆)
ちなみに、今回はジャケットの比較でしたが、同じくPTUの他アイテム(パンツやTシャツ、トランクス)にもコダワリのディテールは秘められているので、この辺の比較エントリについて筆を執るのも楽しいかもしれません。
乞うご期待あれ!!!(猛爆)
あとがき;製造メーカーはSkill Craft / スキルクラフト社
こんな感じで今回は空軍と陸軍のディテール比較をしてみましたが、皆様お気付きの通り フロントに入ったV字リフレクタや形含めて、ベースデザインは空軍と陸軍はほぼ類似しています。
(海軍のPFUだけはちょっと違うんですけれどw)
と言うのも、(海軍はまだ調べが追いついていませんが)少なくとも海軍と陸軍は同じメーカーから供給を受けているっぽくて、そのメーカーこそが、、、
Skill Craft / スキルクラフト社です。
スキルクラフト社は視覚障害者の方が就業しているアメリカの雇用支援企業で、アメリカの行政機関や、軍隊、はたまた公共機関は優先してスキルクラフト社の商品を使うように位置付けられているメーカー。
それこそ スキルクラフト社は衣料品から事務用品まで幅広いプロダクトを手掛けており、そういう意味では今回のようなトレーニングウェアの供給を受けているのも納得なのですが、実はスキルクラフト社のプロダクトの中には、もう一つピカイチ心惹かれるモノがあるんです。
それがボールペン!
こちらです。
というのも、上述の通りアメリカの公共機関の支給品はココンチの製品が使われる訳ですが、このボールペンもまさにそれ。つまり、、、
アメリカ政府や軍隊の中で、現役バリバリ&ゴリゴリに使われているのがこのボールペンなのです!!
しかも、軍用展開に伴う合理化(?)もされていて、リフィル(インクの入ったペン軸)は緊急事態における【気管切開時のパイプとして転用できる様に真鍮で作られている】という超エクストリーム仕様!(猛爆)
このエクストリームっぷり(爆)は置いておくとしても、政府関係者や軍用関係者御用達のボールペンというエピソードは、アメリカ好きとしてはワクワクするアイテムではないでしょうかwww
ってか、ボールペンだけでもう1記事書けそうだな!!(猛爆)
【関連記事】
コメント